こんにちは、皆さん!日本昆虫研究所へようこそ。今日は、美しい緑色の蛾、カギバアオシャクについてお話しします。彼らの特徴や生態について詳しく見ていきましょう!
[本編]
カギバアオシャクは、シャクガ科に属する蛾の一種で、日本の山地や森林に生息しています。成虫の体長は約30?40ミリメートルで、美しい緑色の翅が特徴的です。
本科の最大の特徴は幼虫の腹脚が退化し、いわゆるシャクトリムシの形態をとることである
。鱗翅目幼虫は基本的に第3、4、5、6腹節および第10腹節に計5対の腹脚を有するが、本科の幼虫はカバシャク亜科などのごく一部の例外をのぞき、
後方の2対を残して腹脚が退化する。
ヤガ科の一部などにも腹脚が退化する傾向が知られるが、それらは「セミルーパー)」と呼ばれ、シャクトリムシと区別される
鱗翅目の中ではヤガ科に次ぐ二番目に大きい科である。
世界から24000種近くが知られ、新熱帯区で最も多様である。日本からは900種近くが報告されている。
成虫は細長い体と幅の広い翅を有する種が多い。いわゆる「冬尺」のなかま(フユシャク亜科、およびナミシャク亜科とエダシャク亜科の一部)は♀成虫の翅が著しく退化し、
ときに翅を完全に喪失する種もいることで知られる。
落ち葉や木肌のような地味な色彩の翅をもつ種も多いが、トラシャク やキオビエダシャク のように色鮮やかな色と斑紋の翅をもつ種も含まれ、形態は多様である。
1. 特徴と外見:
カギバアオシャクは、その名前の通り、緑色の翅を持ち、翅の縁に白い模様があります。翅の形状は先端が鍵状に曲がっており、これが名前の由来となっています。翅を広げた姿はとても美しく、自然界の芸術作品とも言えるでしょう。
2. 生態と行動:
成虫は5月から10月にかけて活動し、特に夏の夜間に多く見られます。昼間は葉の裏や木の幹に静かに休んでいることが多いです。彼らは花の蜜を吸うほか、樹液を好んで吸うこともあります。
農作物や園芸植物を食草として利用する種もいるため、ときにそれらを食害する害虫として扱われることもある。
たとえば、キク科やマメ科の草本からバラ科やツバキ科の木本植物まで、さまざまな植物を摂食するヨモギエダシャク は
果樹や茶に関する農業害虫として、森林害虫として知られる。
幼虫期の姿や歩き方の面白さから、様々に関心を持たれることがある。
先に紹介したように、幼虫の特徴的な歩き方は様々な言語で名前の由来となっている。中国では古くから知られ、本草書や経典などに「歩屈」や
「尺蠖」の名でシャクトリムシに関する記述を見つけることができ、一部は日本にも伝わっている。
日本では江戸時代の文献である大和本草や和漢三才図会、訓蒙図彙などに「尺蠖」の名を見つけることができる。
「枝と間違えてシャクトリムシに土瓶を引っ掛けて土瓶を割った」という言い伝えに由来するという「土壜割」「土瓶割り」をはじめとして
、シャクトリムシをあらわすさまざまな別名が季語として知られるほか、「背丈をシャクトリムシに測られると死ぬ」という伝承が伝わる地方もあるという
3. 幼虫の生活:
カギバアオシャクの幼虫は、様々な広葉樹の葉を食べて成長します。幼虫は緑色で、周囲の葉に溶け込むような体色をしており、捕食者から身を守っています。幼虫が成長し、蛹(さなぎ)になると、葉の裏や地表近くで蛹化します。
[エンディング]
今日は、カギバアオシャクについてご紹介しました。彼らの美しい翅の模様とその生態を知ることで、自然の中での彼らの役割を理解できたでしょうか。ご視聴いただきありがとうございます。この動画が気に入ったら、ぜひいいねとチャンネル登録をお願いします。次回の動画もお楽しみに!
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