
##【日本昆虫研究所】ウスオエダシャクとは?特徴的な翅模様とその生態をわかりやすく紹介!
概要
ウスオエダシャクはシャクガ科エダシャク亜科に属するガの一種で、春から初夏にかけて出現する地味ながらも興味深い昆虫です。名の通り翅が薄く、全体的に淡い色合いの模様を持つことから「ウスオ(薄尾)」の名がつけられました。夜間に活動するため、自然観察では灯火や森林内の観察がポイントとなります。
特徴

ウスオエダシャクは開張30〜40mm程度で、体と翅の色は灰褐色〜淡黄褐色を基調としており、落ち葉や樹皮に紛れるような保護色を持っています。翅には不明瞭な波状線や小さな斑点が見られますが、派手な模様はなく、一見して見分けるのが難しい種類の一つです。
前翅と後翅はほぼ同色で、羽ばたきは緩やかで静か。夜行性であるため、日中は木の幹や葉裏などに静止していることが多く、見つけにくいことでも知られます。♂は触角が櫛状で、♀は糸状という性差があります。
生態
ウスオエダシャクの成虫は主に4月〜6月頃に出現し、夜間に灯火や月明かりに集まる性質があります。成虫は花の蜜を摂ることもありますが、活動時間が短く、寿命も数日〜1週間程度とされています。
幼虫はエダシャク類に典型的な尺取虫型で、体をくねらせて移動します。食草は落葉広葉樹で、コナラやクヌギ、サクラ類、ウメなど多様な樹木の葉を摂食します。葉の裏や小枝に擬態して休む姿は、昆虫の進化の不思議を感じさせます。
また、幼虫期の終わりには地表近くに降りて土中で蛹となり、しばらく休眠した後に羽化します。年1回の発生で、冬は蛹で越冬することが多いとされています。
観察ポイント
- 活動時期と時間帯:成虫は4〜6月の夜間に活動。特に5月は灯火採集に好適。
- 見つけやすい環境:雑木林や林縁、森林公園など。落ち葉が積もった地表や木の幹に静止していることが多い。
- 灯火観察のコツ:小型の蛾類が多く集まる白色LEDライトや水銀灯での観察がおすすめ。
- 幼虫の観察:コナラやサクラの葉をよく見ると、枝のように静止する尺取虫型の幼虫が見つかることがあります。
類似種との違い

- オエダシャクとの違い:オエダシャクはより大型で翅に明瞭な波状紋があり、体色も濃いめ。ウスオエダシャクは全体的に淡色で模様が薄く、翅もやや細身。
- モンウスギヌエダシャクとの区別点:モンウスギヌエダシャクはより白っぽく、翅に黒点が目立つ。ウスオエダシャクはより均一な灰褐色で模様が不明瞭。
まとめ
ウスオエダシャクは、控えめな見た目ながらも、翅の模様や行動、生態が奥深い昆虫です。特に夜の森で灯火にふらりと現れる姿は、幽玄な雰囲気すら感じさせます。葉の裏や樹皮に隠れる昼の姿、そして動き出す夜の姿と、静と動のコントラストを観察できるのも魅力の一つです。蛾類に興味を持ち始めた方にもおすすめの対象です。
基本情報
- 和名:ウスオエダシャク
- 分類:チョウ目 / シャクガ科 / エダシャク亜科
- 体長:開張30〜40mm前後
- 分布:本州、四国、九州
- 活動時期:4月〜6月
- 生息環境:雑木林、山地林、森林公園、林道沿い
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