
##【日本昆虫研究所】アカアシクロコメツキとは?黒と赤のコントラストが美しいコメツキムシの特徴と意外な生態!
概要

アカアシクロコメツキは、コウチュウ目コメツキムシ科に属する中型の昆虫で、名前の通り黒い体と赤い脚が特徴的です。日本各地の雑木林や山地などで観察され、やや地味ながらも独特の姿と跳ね上がるような動きで観察者の興味を引きつけます。森林生態系の中で重要な役割を担う昆虫の一種です。
特徴

アカアシクロコメツキは体長12〜18mm程度で、やや平たい楕円形の体形をしています。全体の体色は艶のある黒で、前胸背板や上翅には微細な縦すじ模様が走ります。最大の特徴は脚部の色で、すべての脚が明るい赤色または赤褐色を呈しており、黒い体色とのコントラストが美しく映えます。
また、胸部には「跳ね上がり機構」と呼ばれる特殊な構造があり、仰向けになるとバネの力で高く跳ね上がる習性があり、これが「コメツキムシ」の名前の由来になっています。
生態

アカアシクロコメツキの成虫は春から初夏にかけて林縁や雑木林内で活動し、昼行性です。花粉や樹液をなめたり、葉の上で日光浴をしている姿も観察されます。時には地表や落ち葉の上を徘徊していることもあり、意外と機敏に動きます。
幼虫は朽木や地中の腐植土に潜り込んで生活し、昆虫の死骸や有機物を餌にする雑食傾向を持つと考えられています。環境によっては他の小昆虫やその卵などを捕食することもあるようです。
観察ポイント

- 活動時期:4月~7月が主な観察時期。特に5月〜6月に成虫が多く見られる。
- 生息環境:落葉広葉樹林、雑木林、林道、伐採地周辺などに多く出現。
- 行動の特徴:仰向けにすると「パチン!」という音とともに跳ね上がる姿が見られる。
- 見つけ方:昼間に広葉樹の葉の上や倒木周辺、落ち葉の上を丹念に探すと出会えることが多い。
類似種との違い

- クロコメツキとの違い:クロコメツキは脚も黒く、体色のコントラストが少ない。アカアシクロコメツキは脚が明らかに赤く見えるため識別しやすい。
- アカアシコメツキとの区別点:名前は似ているが、アカアシコメツキはより小型で、全体に赤みが強い。アカアシクロコメツキのほうが体色が黒く、脚のみ赤いのが特徴。
まとめ

アカアシクロコメツキは、黒と赤のコントラストが美しい印象を与える昆虫でありながら、森林の中でひっそりと生きる存在です。そのジャンプ機能や独特なフォルムは観察していて飽きることがありません。身近な林道や山歩きの際に出会える可能性も高く、昆虫観察の入門種としても魅力的です。
基本情報

- 和名:アカアシクロコメツキ
- 分類:コウチュウ目 / コメツキムシ科
- 体長:12〜18mm
- 分布:本州、四国、九州
- 活動時期:4月〜7月
- 生息環境:雑木林、落葉樹林、林縁、倒木のある場所など
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